考えないヒント

前回読んだ「【SWITCHインタビュー達人達】「小山薫堂×佐藤可士和」」という本を読んで小山薫堂さんという方にとても興味が湧いたので、今回は、小山さんが書いている本を読んでみました。

読んでみたのは「考えないヒント」です。

 

 

元々テレビの放送作家だった著者。
「料理の鉄人」、「トシガイ」、「ニューデザインパラダイス」などを手掛けられています。僕も学生時代に偶然見ていて、ちょっと普通の番組とは違っていて面白いな、と思っていたものばかりでビックリしました。

 

ニューデザインパラダイスは、様々なクリエイターが、その都度お題となるアイテムを改めてデザインをするという番組でした。インテリアを好きになった頃にちょうど放送されており、

「そういった側面からも考えられる!」

「さすが、○○さんっぽい!」

などと思いながら毎週楽しみにしたのを覚えています。

 

 

こちらの本は、小山さんが、「どのようにして面白く、新しいアイデアを生みだしたのか」という事を中心に書かれています。

その中でも特に印象に残ったのは、「勝手にテコ入れ」という発想方法。何にでも「自分だったらこうするのに」、「こうした方が面白い」などとプライベートでも常に考えて、色々なモノ・事に「テコ入れ」し、脳を鍛え、アイデアがでる状態にしておくという考え方です。

 

そうなんですよねー。
いつも何もしていない状態で、いざ何か企画やデザインを考えようと思っても何も出てこないものなんです・・・。常に何かを考えられる、もしくは興味をもてる状態で毎日を過ごしていると、不思議と色々な事が思いつくようになったりするんです。

 

今まで興味がなかったモノでも、興味を持った事で、色々な事に気付けるものです。例えば、車を買おうと思ったら、急に目に付くようになり、今までは分からなかった、街に走っている車種、内装のこだわり、またはCMや雑誌なども気付くようになったり。

または、仕事の帰り道に、星を見上げるようになると、「あの星は何だろう」とか「この季節にはオリオン座がみえるな」などと感じられるようになり、様々な星を分かるようになったなど。

小山さんは、このような様々な事に毎日興味を持って気付き、考えているんだと思います。思いついた事、気付いた事は、その時実際に役に立たなくても、どこかで繋がったりするから不思議なものです。

僕も一時期ポンポン良いアイデアが思いつく時がありました。本当に一時期でしたが…。その時は、確かにいつも何か考えていたり、モノを観察して「この部分をもっとデザインできないかな」などと考えていました。

 

 

また、締め切りが迫ってきても考え込まず、当日になっても何も思いついていないのであれば、「まだ神様が降りてきてない」と担当者に言って少し伸ばしてもらうという話もありました。その代わり、中途半端な状態でだすより、完成度が高いものを出すようにするそうです。理屈は分かるのですが、僕には、最後まで出なかった時の事を考えると怖くてできない・・。だって、そんなに都合良く降りてこないから・・・。

などなど、小山さんの面白い発想方法や考えた方が色々紹介されています。

 

 

でも、僕が小山さんの本をとても好きになった理由は、そこではなかったような気がします。

クライアントやお客さんがどうすればハッピーで楽しくなるか、その上で自分やスタッフも仕事を楽もうという考え、そして人柄。そういった内容を文章から感じられた事が、この本を素敵だなだと思った一番の理由だったと思います。

僕もどうせやるなら仕事も楽しくやりたいと思う方です。しかし、働いていた会社・上司の方針が「仕事はただ黙々とやればいい」、「スタッフの楽しさなんて重要ではなない」、「コミュニケーションを良くしてメリットあるの?」
という考え方だと分かり、違和感だけでなく、虚無感さえも感じていまいした。僕は、楽しくやる事をとても大切に考えていたからです。

 

しかし、否定せず一度はやってみようと思い、会社のやり方で働いてみましたが、毎日が何も面白くなく、ただ働いているだけという感覚でした。僕が考えている大切なことは、働く上で捨てなくてはいけない事なのかな?、そう思いながらずっと悩んでいる時、この本に出会いました。そういった考え方だって間違いではないんだよな、色々な考え方があっても良いんだよな!、そう思わせてくれる一冊でした。

 

読んでいると小山さんの会社に一度入ってみたかった!と思う方も多いはずです。
僕はそう強く思いましたし、学生の頃に読んでいれば応募はしていたと思います笑

事務所の下がパン屋さんみたいなので、時間がある時に行ってみたいと思います。
そこでもし小山さんと偶然出会えれば、それこそ神様が降りてきてくれたのかもしれません。

 

aavex

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