蔦屋や新国立美術館のロゴ、ユニクロやセブンイレブンなどのプロディースなども手掛けている事でも有名な佐藤可士和さん。僕は、数えると佐藤可士和さんの本を10冊以上持っています。
なぜこんなに好きかというと、有名なアイテムがどようにして作られたのかという考え方、プロセスが分かり、デザインの過程を論理的に知ることができるからです。
デザインって抽象的な事ですけど、ただ見た目のかっこよさや、使い易さだけを漠然と考えるのではなく、問題がどこにあるのかを明確にしてから制作している。
その問題が何だったのか、そしてそれをどう解決しようとしたかの段階も知ることができるからです。
まぁ、それを踏まえた上で、見た目を良くでき、結果を残せるから凄いんですけどね( ̄ー ̄)
ちなみに、僕は佐藤可士和さんの考え方は好きですけど、デザイン自体は「凄い好き!」という訳ではありません。これを言ってもあんまりみんなに理解されませんが・・・。
さて、今回呼んだのは、
「【SWITCHインタビュー達人達】「小山薫堂×佐藤可士和」」という本です。
小山薫堂さんと佐藤可士和さんの対談!というだけで、もうすぐにカートをポチっとしていました。
小山薫堂さんとは、「料理の鉄人」「ニューデザインパラダイス」、映画「おくりびと」を担当されていた放送作家であり脚本家です。
最近では、熊本をアピールする企画の一環としてゆるキャラで有名な「くまモン」を採用した事でも有名です。
(くまモン自体をデザインしたのは水野学さんです。)
本の内容は、お互いのオフィスを行き来し、これまで手掛けたデザインの考え方などを話していきます。しかし、二人のオフィスの雰囲気が全然違います。
「無駄を楽しむ男」小山薫堂さん。
オフィスの入り口が受付だけじゃもったいない」ということでなんとカフェ風のパン屋さんになっているそうです。
受付でパンを販売しているのは、お客さんに喜んでもらえて、街のアイコンになってほしいからだそうです。すごい発想力ですよね!
オフィスの中にはターザンロープがあったり、来客が1000人単位でオブジェが光る仕掛けがしてあります。
その上、そのお客様の写真を撮って記念にするんだそうです笑 色々遊び心がまんさいのオフィスですよね。
僕が行くんだったら、訪問する度に何かあるんじゃないかと期待してしまいそうです。
相手がどうやったら喜んでくれるかな、ビックリ(サプライズ)が起こせるかなという遊び心も含まれているき気がしますよね。
「無駄」、「遊び心」を楽しみ、それを発想力・アイデアにつなげる。そんな想いが、実際の空間で表現されているオフィスです。
逆に佐藤さんは、本当に無駄を排除して全てを整理したオフィス。机、椅子など必要なもの以外は、余計なモノは一切置かない。色は、ほとんど白で統一。
面接の時に、まずあなたは几帳面ですか?と聞くみたいです。
そうですよね、これは自分で几帳面と言える人しか働けません。
僕も、机の上、デスクトップは、いつ見てもほぼ全てのモノが定位置にくるようにしていましたし、その方が効率もよく、見た目も気持ちよかったですが・・・。
佐藤さんのオフィスは知っていましたが、改めてやっぱりこれはちょっときついなと思いました。毎日疲れちゃいそうです。
ですが、こういったところが細部のデザインに現れるのかなとは思います。
オフィスの雰囲気が正反対の二人ですが、デザインの考え方・プロセスは同じだと思いました。
自分一人で考えて「こうしたい!」「このデザインだろ!」ではなく、クライアントから問題を聞き出し、その中から、どうしたいのかを見つけ、こうやったらどうでしょうか?を提案し、形にしていく。
結局、いくらよいデザインであったとしても、クライアント自信が納得して気持ちよくならないと何も解決しないし、何も成功しないんですよね。
それが提案できるよう日常のなかで、
「あれってこうやったらどうかな」
「あれってこうやったら面白いよな」
っていうのを常に自分のなかで意識して
それを考えてみなきゃきゃいけないんだろうなー。
それが面白く思えてきたら・・・OK。
まぁ、あとは人見知りなので
コミュニケーション力をあげないと・・。
むしろこれが一番難しい・・・。